LEDの仕様について



LEDの仕様についてご紹介致します。

目次

データシートの見方

OptoSupply社製3mm砲弾型LED「OSR5RU3131A」のデータシートを例として説明します。

■Features
製品の特長を記載。

■Applications
アプリケーション例を記載。

■Outline Dimension
製品の外形寸法を記載。

■Absolute Maximum Rating
製品の絶対最大定格を記載。
この値を超えて使用すると製品の故障に繋がりますので、注意が必要です。

■Electrical –Optical Characteristics
製品の主要な仕様を記載。

■Directivity
LED光の放射分布特性(指向性)を記載。

Absolute Maximum Rating(絶対最大定格)

DC Forward Current(最大順電流)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
DC Forward CurrentIF30mA

アノードからカソードに流せる電流の最大値です。この値よりも小さい電流でLEDを駆動することが推奨されます。

Pules Forward Current(最大パルス順電流)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
Pules Forward Current #IFP100mA

# Pules width Max. 10ms Duty ratio max 1/10

アノードからカソードに流せるパルス電流の最大値です。パルス幅は最大10ms、デューティー比1/10時の規定値です。この値よりも小さい電流でLEDを駆動することが推奨されます。

Reverse Voltage(最大逆電圧)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
Reverse VoltageVR5V

カソードからアノードにかかる最大逆バイアス電圧です。
この値を超える逆バイアス電圧を加えると、LED素子に急激な逆電流が流れてしまい、LED素子の損傷に繋がります。

Power Dissipation(最大許容損失)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
Power DissipationPD78mW

LEDの最大消費電力です。LEDの消費電流は、順電流×順電圧で算出されます。この値を超えないように周辺回路を設計する必要があります。

Junction Temperature(接合部温度)

ItemSymbolValueUnit
Junction TemperatureTj115

推奨動作条件に基づいて規定された接合温度です。

Operating Temperature(動作温度)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
Operating TemperatureTopr-30~+85

LEDの正常動作を保証する温度範囲です。

Storage Temperature(保存温度)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
Storage TemperatureTstg-40~+100

LEDが駆動していない状態での保存温度範囲です。

Lead Soldering Temperature(リフローはんだピーク温度)

Item(Absolute Maximum Rating)SymbolValueUnit
Lead Soldering TemperatureTsol260℃/5sec

リフローはんだ付けにおけるピーク温度です。温度プロファイルに関する詳細は、OptoSupply社のホームページおよびデータシートをご確認下さい。

Electrical –Optical Characteristics

DC Forward Voltage(順電圧)

Item(Electrical-Optical Characteristics)SymbolConditionMin.Typ.Max.Unit
DC Forward Voltage*1VFIF=20mA1.82.12.6V

*1 Tolerance of measurements of forward voltage is ±0.1V

順電流IF=20mAの時のアノードからカソード間の電圧降下。下記グラフのように、順電流を大きくすると順電圧も大きくなります。
*1:順電圧の測定値には、±0.1Vの誤差が含まれます。

【基本的なLED駆動回路における電流制限抵抗値の求め方】
下図において、抵抗RとLEDは直列接続なので、抵抗RとLEDに流れる電流は同じです。

順電流IFを流す時のLEDの電圧降下は順電圧VFですので、抵抗Rの両端にかかる電圧は、Vcc – VFになります。よって、オームの法則より、

となります。
また、Rは正の値ですので、VCC – VF > 0
すなわち、VCC – VF > 0 である必要があります。

DC Reverse Current(逆電流)

Item(Electrical-Optical Characteristics)SymbolConditionMin.Typ.Max.Unit
DC Reverse CurrentIRVR= 5V10uA

逆電圧VR=5Vをかけた時にカソードからアノードに流れる電流です。
最大逆電圧迄は微弱な逆電流が流れますが、最大逆電圧を超えると、LED素子に急激な逆電流が流れてしまい、LED素子の損傷に繋がります。

Domi. Wavelength(ピーク発光波長)

Item(Electrical-Optical Characteristics)SymbolConditionMin.Typ.Max.Unit
Domi. Wavelength*2λDIF=20mA620625630nm

*2 Tolerance of measurements of dominant wavelength is ±1mm

順電流IF=20mAの時の発光出力が最大となる波長。この値で、LED素子の発光色を確認できます。
*2:ピーク発光波長の測定値には、±1mmの誤差が含まれます。

Luminous Intensity(光度)

Item(Electrical-Optical Characteristics)SymbolConditionMin.Typ.Max.Unit
Luminous Intensity*3IVIF=20mA15602500mcd

*3 Tolerance of measurements of luminous intensity is ±15%

順電流 IF=20mAの時の発光放射強度。この値で、LED素子の光の強さ(明るさ)を確認できます。
*3:光度の測定値には、±15%の誤差が含まれます。

50% Power Angle(指向半値角)

Item(Electrical-Optical Characteristics)SymbolConditionMin.Typ.Max.Unit
50% Power Angle1/2IF=20mA30deg

LEDからの光の放射分布特性(指向性)において、順電流IF=20mAの時の中心軸(0°)での光度を1.0とした時に、光度が0.5(半値)となる角度の範囲。
LEDから放射される、光の広がり方を表す指標。

関連コンテンツ